会員ランクプログラムで得意客を獲得・維持する方法

By | 2014年2月17日
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店舗の顧客対応の最たる目標は、得意客の獲得・維持といっても過言ではありません。店舗に収益をもたらす要は、新規客ではなく得意客であることは良く知られているとおりです。ところが、客数が多く顧客を特定しにくい小売業や飲食業では誰が得意客なのかを把握することは困難で、得意客を優遇する有効な手法を持っていないのが現実です。では、得意客を正しく認識し、優遇するにはどうすれば良いのでしょうか。このコラムでは航空会社の会員ランクプログラムを例に、顧客を優遇し得意客を獲得する手法を紹介します。

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【個客を識別し、会員ランクを設定する】
得意客を把握するためには、まず「個客」の識別が必要となりますが、店主が一人で対応しきれない規模の店舗では、何らかの会員システムを導入する必要があります。顧客に会員証を提示してもらうことで「個客」を識別するのです。とりわけポイントシステムは、顧客がポイントをためるために自ら会員証を提示するので、「個客」を上手に識別することができます。
このポイントシステムを拡張し、一定期間の累計ポイントをシステムでチェックすることで、会員ランクプログラムの導入が可能になります。このとき「一定期間」は顧客が理解しやすいように月か暦年にすべきで、その期間内に顧客が得た累計ポイント数に応じてランクを自動設定する仕様が理想的です。

【秀逸な航空会社の会員ランクプログラム】

多くの航空会社ではマイレージと呼ばれるポイントプログラムを採用しています。これは利用規模に応じて、無料の航空券や座席のアップグレード等をサービスするものです。このプログラムは得意客を優遇するものですが、特典を得るには一定の利用規模が必要なため、利用者は航空会社を1社に絞りこもうとするようになります。ただし、年に数回しか旅行しない顧客に対してはこれで効果的なのですが、1年間に数多く飛行機を利用する顧客は複数社のプログラムに参加しても効果を得られるので、得意客の囲い込みには至りません。

そこで航空会社は会員ランクの考え方を導入することで、上得意客の囲い込みを図っています。JALなら「JMB FLY ONプログラム」、ANAなら「プレミアムメンバーサービス」と呼ばれる会員プログラムがそれに該当します。これらは会員ランクを獲得、維持することを主目的に旅行に行く人がいるほど、非常に良く出来た「会員ランクプログラム」です。

航空会社の会員ランクプログラムは、どの会社も驚くほど事細かにルールが策定されており、多数の特徴があげられますが、参考にするべき特徴は次の4点です。
・複数のランクを用意し、それぞれに魅力的な名前を付けること
・顧客が喜ぶ会員特典を用意すること
・ルールと現在の状況を明示すること
・基準を達成したら速やかに特典を提供すること

【1.複数のランクを用意し、それぞれに魅力的な名前を付けること】
多くの航空会社には複数のランクが用意されています。これはランク獲得後に他社に浮気させないためでもあり、上客のレベルに応じたよりサービスを提供するためでもあります。ランク名にはゴールド、ダイヤモンドといった貴金属や宝石の名前が使われ、顧客にプレミアム感を感じてもらいように工夫されています。

【2.顧客が喜ぶ会員特典を用意すること】
会員ランクの策定で最も重視されるのがこの会員特典です。航空会社では専用ラウンジの提供、特別なポイント付与率の提供、優先予約など通常では得られないサービスが用意されています。

特典は会員が「優遇されている」と強く感じるかどうかが重要なファクターとなります。小売業なら特別な割引率、特別のセールへの招待、限定品の先行販売などが検討対象となりますし、すぐに売り切れてしまうレア商品や福袋などの取り置きなども人気のサービスになるかもしれません。飲食業ならお通しの無料ランクアップや、窓際席の予約、制限時間の延長、裏メニューの提供などが効果的と考えられます。

【3.ルールと現在の状況を明示すること】
ランク獲得はルール化し、あとどれだけ利用すればランクアップやランクの維持ができるのかを、わかりやすく見える化すべきです。これにより、顧客はランクを獲得するために少々遠回りしてでもその店舗を選ぶようになります。
わかりやすく示すことは重要な効果をもたらします。1つ例を挙げます。数年ほど前にコンピュータのディスプレイが付いたソフトダーツが流行したのをご存じでしょうか。ゲームに利用する道具が少々異なるものの、投げ方もルールも昔からのものと同じです。流行の理由はコンピュータによる点数の「見える化」でした。「数えればわかる」と「目に入ってくる」には雲泥の差があるのです。

【4.基準を達成したら速やかに特典を提供すること】
会員ランクは獲得により会員が大きな満足感を得られることが大切です。一定の買い物をしたときに、しばらく先の翌年まで特典が得られない方法では、せっかくのランク獲得時の興奮が冷めてしまいますし、特典を待たせることによりストレスを感じさせてしまうリスクがあります。航空会社の例ではシステムの都合上、若干のタイムラグがあるのですが、各社のホームページでは顧客がランク獲得の条件を満たした後、早期に特典を提供することが目立つ箇所に明記されています。
会員プログラムの策定にあたっては実質的なことより、顧客の心理面に配慮して顧客本位で組み立てる必要があるのです。

【ご参考: Cardfeelの会員ランク機能】
※ここからは弊社プロダクトのご紹介になりますので、興味がある方のみお読みください。
弊社プロダクトのポイントシステムCardfeelでは、会員ランク機能を提供しています。この機能で上級会員を優遇して上得意客を獲得・維持する施策を実行可能です。

会員が期間内に獲得した累計ポイントに応じて、最大5段階の会員ランクを自動設定します。
ポイントの累計期間は「1年間」か「1ヶ月間」のどちらかです。
「ゴールド会員」、「ダイヤモンド会員」などのランク名と、必要ポイント数は自由に設定できます。
期間内に必要ポイントを獲得したタイミングで会員にランクが付与されます。ランクは翌期末までキープされます。
会員の画面には次ランク獲得のために、期限と必要ポイント数が表示され、会員の購買意欲を高めることが出来るようになっています。
性別、年齢、居住都道府県、会員ランクを指定したプッシュ通知が行えます。これにより、上級会員限定の特別セールのお知らせをプッシュ通知できます。このときの送信条件に20代女性などの属性を絡めることも可能です。

本機能の対象プロダクト
Cardfeel(カードフィール):共通のアプリを利用した店舗向けのプランです。
Cardfeel+(カードフィールプラス):ブランドやチェーン店向けの専用アプリを作成・提供するプランです。

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