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IT業界の常識に挑戦(後編)

設立当初からの会社の目標は「一流のSIerになること」です。


下請けから始める会社が多い中で、
私は厳しくても最初からSIerを指向して、元請けではじめることにしました。


元請けと下請けでは要求されることが全く異なります。
社員に、下請けをやりながら元請けのための教育をすることは難しいと考えたのです。



「小規模でもSIerは成立するのか。」が最大の課題になります。
成立すれば、より高いお客様メリットを提供することができます。


・単純に中間マージンを省くことができます。
 →価格メリットを提供できます。


・お客様先に常駐するスタイルだと、
 過去に開発したシステムの対応が難しくなりますが、
 自社内で開発するなら、後で発生するシステム変更にも無理なく、
 当初開発メンバーが担当できます。
 →メンテナンス要望にすばやく安価に対応。


でも、実際に難しい課題があります。
仕事の多い・少ないの波を乗り越えるのが大変なのです。

これは、絶妙な仕事量コントロールと頻繁なスケジュール調整でのみ
対応できる課題です。
結果的に私を含むマネージャの苦労は尽きないことになるのですが、
この苦労は買ってでもするべきものと考え、日々取り組むことにしました。


他にも経営の観点では、ピラミッド構造が生み出す
経営メリットを享受できないので、その分苦労も多くなります。
詳しくは別の機会に譲りますが、これは本当に大きいです。



けれども、社員からすれば仕事が面白くて仕方ない状態にできるのです。


・作業場所が自社。(一般には客先常駐が多いのです。)
・ソリューション展開などの事業へ参加できる。
・自分のスキルがいやおうにも高まっていく。
・お客様に直接サービスを提供できる喜びが得られる。


そうです。

当社のモデルでお客様メリットを追求すると、マネージャ、経営者は苦労しますが、
社員にもメリットが発生し、全体のパフォーマンスを高めることができるのです。


会社は社会の所有物であり、社会のためにあるべきだとよく言われます。
楽をして儲けることを第1目標にすると失敗するのもよく聞く当然の話です。


私はお客様視点の会社を目指しています。そして社員も大切です。


苦労を買って、IT業界の常識に挑戦することで、お客様メリットを追及し、
社員の幸せも確保するこの仕事が自分の任務だと思っています。


目標は一流のSIer構築です。挑戦は続きます。


お読み頂き、ありがとうございました。

プロフィール

山口達雄
山口達雄

SIerの社長ブログへようこそ。大規模システム開発のプロマネから、OSネイティブなプログラミングまでこなす現役エンジニアです。

SIerとは:「エスアイヤー」と読みます。情報システム開発において、コンサルティングから設計・開発・保守まで一貫したサービスを個別企業のお客様に提供する会社のことです。


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