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2007年6月アーカイブ

求人

現在DODAとFindJob!の2本立てで求人をやっています。


求めているのは、現在の能力のレベルより、
自分を含めた組織全体を高めようとする意志のある人、
ビジネスもしくは技術の素晴らしい世界を垣間見ようとする人です。


研究・勉強時間がノルマになっていたり、
仕事の一部として、外部のセミナーを受けることができたり、
エンドユーザーのお客様と直接やりとりしたり、
スキルアップするための環境は用意しました。


この点は少々自信があります。(SIerなら当然かもしれません。)

この環境は、会社全体と社員の目標が一致することに重点を置いて

設計してあるのです。



あとは仕事する人の意志次第というところまではできていると思います。
※この意志を引き出す点はまだまだ勉強中です。

 リーダーシップの分野ですよね。

 今は自ら仕事するなかで、その世界を見せるように努力しています。

 うまくいったり、いまひとつと思ったり、なかなか難しいのですけど。。。


今は人が動かない時期だとも聞いているのですが、
本音は期待に胸を膨らませているといったところでしょうか。
欲しいのは事業を拡大するためのコアメンバーなのです。


ところで、求人は難しさもあるのですが、楽しい仕事でもあります。


会社を始めたころは、小規模な会社が相手にされるのだろうかと、

不安なだけだったのですが、今は面接自体も慣れてきました。

求人はいろいろな人と出会えるなかなか楽しい仕事なのです。



熱めに語る方、淡々と能力をアピールする方、いろいろなタイプの方がいます。

ひとりひとり、その人が入社したときのことを想像して、採用を決めるようにしています。

求職者の方も会社組織も共に幸せになれることが一番ですよね。


キーボード

今日はキーボードの話を・・・

3本だてです。

 ・東プレ Realforce 106 (愛用のキーボード)

 ・Synergy 1.3.1 (2台のPCでキーボードを共有)

 ・無変換キーをWindowsキーに (106キーボードでVistaのフリップ3Dを操作)


●東プレ Realforce 106
まず最初に、私のお気に入りキーボードを紹介します。

これです。

10023222959_s.jpg
東プレ Realforce 106です。

コツコツと小気味よく打鍵でき、高速打鍵を誘うキーボードです。

最初(上のほう)までは重さ(抵抗感。ただしあくまで軽い)があって、
ピークを過ぎるとあとは指の重さで一気に適度な硬さの底まで下がる感じです。

ふにゃふにゃ感はなく、作りの良さが感じられるキーボードです。

ところで、社内にはもう1人このキーボード(色違い)を使っている社員がいます。

10023223076_s.jpg
プロっぽい感じがいい雰囲気ですね。

●Synergy 1.3.1
ところでこのキーボードを2台のPCで共有するために、
Synergy 1.3.1を使っています。

Synergyは1組のマウスとキーボードで複数のPCを操作するソフトウェアで
なかなかの優れものです。

マウスポインタを画面のふちまで移動させると、隣のPCの画面へ移動して、
そのまま操作できます。

キーボードはマウスカーソルがあるPCに対して操作することに。
だから使っていてすごく自然です。

このSynergy、残念ながらVistaへの正式対応はしていないようです。
それでも試すと普段は普通に動きました。

けれどもこの半年で3回ほど操作不能に・・・。
不安は残りますが、やはり便利なので、このまま使っています。

http://synergy2.sourceforge.net/


●無変換キーをWindowsキーに
さて、Realforce106はその名のとおり106キーボードです。
だからWindowsキー(※1)がありません。

(Realforceの109キーボードは発売されていないようなのです。)

 ※1 Windowsキー:
   109キーボードにあるWindowsのマークが刻印されているキー。
   Windowsロゴキーとかスタートキーとも呼ばれているようです。

?

私のメインのPCはVistaを使っているのですが、

Windowsキーがないと不便(※2)なので、
レジストリのスキャンコードマップを変更して、

無変換キーにWindowsキーを割り当てています。

 ※2 Vistaのフリップ3Dをキーボード操作するには、

   Windowsキーが必須のようです。(Windows + Tabで動きます。)
   他にもWindows + Eでエクスプローラが起動するなど、

   便利なショートカットが登録されています。

検索してここにたどり着いた方のために、

この設定を行った後のレジストリエディタの画面を紹介します。

10023223152_s.jpg
※レジストリの編集は気をつけて行ってくださいね。


要件定義

先日、手がけていたプロジェクトの要件定義の承認を頂き、設計に本格着手しました。


と書くといかにも格好がよいですね。
でも、実は、要件定義はSIerの力だけでやるものではありません。


今回のドキュメント"要件定義書"は確かに私が書かせて頂いたのですが、
内容はプロフェッショナルであるお客様の考え方そのものが反映されています。
あとは、実現方式を考え、提案内容を記述し、繰り返し打ち合わせをして
仕上げているのです。


どんなに業務知識を勉強しても、その道のプロフェッショナルであるお客様には
かなわないものです。
では、SIerのあるべき要件定義での立ち位置とSIerの仕事価値は
どこにあるのでしょうか。


大手のシステム開発会社でも要件定義の苦手な会社は多いようです。
理由は簡単です。システムを開発することに注力して要件を決定しようとしてしまうのです。


なかなか難しいことではあるのですが、
お客様の企業そのものの視点で、要件定義に協力して頂けるお客様(ご担当者様)と
自分を俯瞰的に見て、要件定義作業を進めるのが正しい姿なのだと思います。


この場合、俯瞰的に見た時の小さな自分はアーキテクトの位置づけです。
お客様の意思をドキュメントに明確化しながら、実現方式設計の能力を提供します。


また別の視点では、ディレクター(お客様の主となるご担当者様)の補佐でもあります。
しかもこれは優秀な補佐であることが要求されます。
お客様の立場で考えた予算感とスピード感でシステム像を探るのです。


要件定義はプロフェッショナル(お客様)が満足するだけの
システムのあるべき姿を導き出していく仕事なのです。


予算感とスピード感を考えて着実に実現可能なシステム像を探るところは、
まさに多数のシステム提案・開発経験がものをいう部分で、
同時にSIerの価値の1つなのだと思います。



要件定義。
上流工程の堅苦しい仕事に感じるかとも思いますが、
実はお客様とビジネスの価値を共有できるとても幸せで充実感のある仕事なのでした。



補足:要件定義とは

 経営課題・業務課題を解決するための、
 実現可能なシステムの仕様・範囲・機能などを明確にすること。

 要件定義の必須事項は少なくとも次の3点です。

  ・業務システムの仕様を決める。
  ・システム化範囲と機能を具体的に決める。
  ・システムに対する制約条件を明らかにする。


 この要件定義の成果物である要件定義書は、
 システム開発の全フェーズに対してのバイブルとすべきドキュメントになります。


 ※ブログを読んで頂いている方へ
  お読み頂き、ありがとうございます。

  いつかもっと具体的な要件定義のポイントをこのブログに書きたいと思います。

昨日の続きです。

2つめ:スケジュールは短期リカバリ時を除き、常に適正に組む


どんなに品質を数値管理しても、無理なプロジェクトでは品質確保が
おろそかになりがちです。
品質が確保できないとテストと修正に必要以上の時間投入が必要となり、
場合によってはスケジュールの安定性が損なわれます。


スケジュールを常に適正に組み、これを高い頻度で見直すことで、
品質とスケジュールのより確実な確保が可能になってきます。

稼働が高いプロジェクトは、プロジェクト運用の力量がまだまだです。


稼働が高い状態でも、管理面の強化で乗り切るテクニックは存在します。
でも、適正に進めるプロジェクトに勝ることはありません。

当社のスケジュール管理はかなりの頻度でチェックと見直しを行います。
もともとブレが出やすい仕事であることをきちんと認識して、
その対策に時間を割くことは正しいことだと思っています。


お客様の要望や、設計やプログラミングのミス、過去に開発したシステムの
保守、スケジュールを狂わせる要因はたくさんあります。
発生する様々な要因に対してどう対応していくかをシビアにかつ前向きに
処理する素晴らしい集団になりたいと思います。


スケジュールの見直しは無理をしてでも実施。
そして無理をしない適正なスケジュールを設定。
それが必要なのだと思います。

少々極端に聞こえると思いますが、
「スケジュール変更は徹夜で。実行は定時で。」は私が良く使う表現です。
※実際にスケジュール変更のために徹夜したことはありませんけど。


ところで・・・
2日間にわたって、いつも実践していることを書いたのですが、
本当に必要なのは団結力ですね。(6/1のブログ参照)
今回は私が勉強しました。

プロジェクトマネージメントのポイントはたくさんあるのですが、
会社で特に大切にしているポイント2点を紹介します。


長いので今日は1つだけ。


1つめ:コミュニケーションを大切にする


 コミュニケーションがうまくいかないと、
 無理や無駄が発生したり、連携が遅くなったりして、
 ミスが増えたり、ミスの是正が遅くなったりします。


 個人が抱えがちな問題や課題を全体の問題・課題としてとらえて、
 メンバーで共有することが重要なのです。


 プロジェクトにおいて最も大切なのはコミュニケーションと定義しています。
 そしてこれはプロジェクトマネージメントの一般論どおりです。


 私が心がけていることを紹介します。


 ・どんな意見も尊重して受け止める

  以前のブログでも書きましたが、これはとても大事です。
  特に私についてなのですが、社長業をやっていると
  指示する一方になりがちといいます。
  肝に銘じる必要があるのだと思います。


 ・2度、3度同じことを聞かれても文句を言わない。

  これは以前の職場で教わりました。
  同じことを聞くなと言ってしまうと、質問する人は
  聞きにくくなってしまい、コミュニケーションがとれなくなります。

  2度、3度同じことを聞かれたら、文句を言う前に教え方を工夫する必要が
  あるのです。
  会社は全体で成果を目標にしているのであって、誰が良い、悪いを論じる
  集団ではないのですよね。


 ・自分で調べろと言い放たない。

  これについては、調べることの大切さと調べ方を教えるのが
  正しい答えですよね。


 今の社員数でコミュニケーションを円滑にするのは
 そう難しくはないのですが、今後の規模拡大に向けて、
 自然とコミュニケーションがとれる雰囲気や環境を
 作っていくことが大切なのだと思います。
 (ルールではなく、雰囲気・環境であるところがミソです。)


 次回はもう1つのポイントをご紹介します。


トラブルのリカバリ

システム開発では、ミスの発見が早ければ早いほど少ない労力で

リカバリすることができます。


たとえば、設計のミスはその時にわかれば修正するだけですが、
プログラムを組んだ後では、プログラムを直す必要がありますし、
システムテスト中であれば、設計書の修正、プログラムの修正だけではなく、
テスト仕様書から見直す必要がでてきます。



ところで、最近実施したプロジェクトで、対応範囲の漏れという

大きなミスがありました。

しかも発見したのはテストの終盤です。

開発チームを拡大して、数日間ほどリカバリ作業を続けて、
先日キャッチアップが終わりました。
幸いなことに、全体スケジュールへの影響は回避することができました。


間違いが発覚した時に、その状況を説明しただけで、自発的にリカバリに
参加してくれたチーム全員に感謝の気持ちでいっぱいです。

トラブル中に不謹慎ではあるのですが、この会社は本当にいけると
信じることができた数日間でした。

プロフィール

山口達雄
山口達雄

SIerの社長ブログへようこそ。大規模システム開発のプロマネから、OSネイティブなプログラミングまでこなす現役エンジニアです。

SIerとは:「エスアイヤー」と読みます。情報システム開発において、コンサルティングから設計・開発・保守まで一貫したサービスを個別企業のお客様に提供する会社のことです。


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